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ここ2日で買った本と本屋さんのこと

しっかりとイラストを描くことになり参考資料を探しに本屋に出かけ、
ひさしぶりにいろいろ本を買いました。
ちょっと長いですけど、所感もふくめご紹介。

左から

動物の描き方
Jack Hamm

動物の骨の構造や、アタリから描き起こすまで全部スケッチで説明しているので、
すごくわかりやすい。
この人のタッチが好きです。
原研哉さん、山中俊治さんのスケッチがすごく好きなんですが、
それらを見たときの感覚に似ています。
眺めてるだけでも楽しい。
文章もやわらかく、ていねいな講義を受けているような気持ちになります。

お医者さんのながいながい話 (チャペック童話絵本シリーズ)
Karel Capek

版画っぽい着彩の参考を探していて目についたのがこれ。
型染めかなと思ってたけど、開いてみたらちゃんとそう書いてありました。
カレル・チャペックも好きなのでうれしい。
小さいころ、このタイトルが気になっていたのを思い出しました。
結局読まずじまいだったけど、なんで読まなかったのかは謎。

悪い本 (怪談えほん1)
宮部 みゆき (著)/東 雅夫 (監修)/吉田 尚令 (イラスト)

怖い絵本は絵がキツすぎて怖すぎて好きになれないことが多いんですが、
これは絵が好きで、なおかつじわじわくる怖さなので気に入りました。
これを小さいときに読んだら確実にトラウマになること請け合いです。
でもそういうトラウマって、
大きくなったときに自分にとって欠かせない一部になっていることが多いように思います。
もうちょっと具体的な話だったらもっとよかったなあと思ったのですが、
そうじゃないからこそ、だれにでも怖い本かも。

ハイパーアングルポーズ集
創美社編集部

テレビで紹介されていたのを見て、気になっていた本。
アオリばっかりのを期待したら、半分くらいだったのでちょっと残念。
でもそれだとポーズ集としては偏り過ぎですもんね。
今時感のあるポーズが多いので、まんがイラスト等への参考資料としてすごく良さそう。

その後家に帰ってきて、
本屋で気になったけど原書で欲しかったもの、
重くて持って帰るのがつらそうだったものなどを合わせてAmazonで購入。

左から

Lost Thing
Shaun Tan

本屋で「アライバル」という絵本が良かったのですが、
実写的な人物の絵が多かったので、
その中でももっと創造的なクリーチャーよりの絵が多いものがいいなあと思って、ジャケ買い。
コラージュのような感じとか質感とか、とても好みでした。

I Want My Hat Back
Jon Klassen

本屋でこのくまにひとめぼれ。
ただ、邦訳が肌に合わなかったので、帰ってきてから原書を探しました。

Tales From Outer Suburbia
Shaun Tan

これもショーン・タンの本。
いくつかの話が入っていて、絵のタッチもいくつかあったので、
資料としてもなかなか良いものでした。

世界で一番美しい元素図鑑
Theodore Gray/Nick Mann

たしかに美しい!
本文デザインがすごくうまくて、パッと開いただけでワクワクします。
これらの元素がなにに使われているかというのもすぐわかり、
元素を身近に感じるという不思議な体験。

最近はamazonで欲しいと思った本ばかり買っていたけど、
本屋さんにでかけていって感じた、目に入ってくる物の情報量とつながりは、
webのレコメンド機能と似ているようでぜんぜん違うことなのかもなと思いました。
辞書を引くことと電子辞書で検索することとの関係にも似ています。

それを強く思ったのが、今回出かけた丸善 丸の内店の中にあった「松丸本舗」。
ディスプレイがすごくおもしろかったです。

本もコンセプトも雑然とぎゅうぎゅうに並んでいるので、
なにか見つけたい本、関連性のある本を探しにいくとストレスでしかないとおもうんですが、
棚をながめながらぐるぐる見て回っていると、
気になる本を見かけて、それを手に取るとその奥にもっと気になる本があったりして、
この本がすきな自分は、たしかにこの本もすきだ!
でもなんのつながりもない! 不思議!
というおもしろい体験をしました。

松丸本舗はそういう意味で、非常にコンセプチュアルで特殊な空間として作られているけれど、
普通の本屋さんでもそういうことは体験出来るわけであって、
ネットで買う便利さも大事だけど、出かけていって体験することも大事だよなあと思いました。